スズキ株式会社

RECRUITING

Job Introduction仕事紹介

写真:小野 隼斗

先行開発

燃料電池車の普及に向けた研究開発に奮闘

開発(燃料電池)小野 隼斗

2017年度入社/工学部出身

開発途上の「燃料電池」を解き明かす

次世代の自動車の動力源として注目される「燃料電池」。私は入社以来、横浜研究所でこの技術の実用化に向けた研究開発に取り組んでいます。燃料電池は水素と酸素を化学反応させて電気を発生させる仕組みですが、さまざまな要素が複合的に絡んでおり、化学はもちろん、電気や機械の知識も求められます。私は学生時代、機械工学を専攻していたので、その知見を活かし、理想の化学反応を起こすには機械的にどのような構造にするべきかという観点から研究開発に取り組んでいます。

燃料電池車は、世の中での普及が進んでおらず、学術的にもまだ明らかになっていない点が数多くあります。電池の性能を向上させるための理論や、評価試験の方法なども確立されておらず、正解を見出すために実験と検証を繰り返す毎日です。

挑戦心あふれるスズキのクルマ創りに惹かれて入社

大学時代は「学生フォーミュラ」に打ち込みました。自作のレーシングカーによる学校対抗の競技会で、大学として初めて挑戦した年にこのプロジェクトに参加し、主にカウルの設計を担当しました。最初の2年は走行前の車検が通らず、コースに出ることすらできず悔しい思いをしましたが、3年目は出走することができ、その時は大きな達成感がありました。このプロジェクトでは、期限内に実機を設計製作し、大会での結果を分析して次年度の改善につなげていく作業を繰り返しましたが、その経験は現在の研究開発にも活きています。

就職活動では自動車メーカーを志望し、なかでもスズキを選んだのは、企業姿勢に惹かれたからです。スズキは過去、世の中に埋もれているニーズに応えるクルマづくりで成長してきました。例えば初代アルトは、女性の社会進出を後押しするクルマとしてヒットし、ワゴンRは前例のない軽ハイトワゴンを実現し、自動車の概念を変えました。私も同様に世の中にないクルマづくりにチャレンジしたいと思い、スズキに入社しました。

懸命に知恵を絞って立てた仮説が
実証された時は、とてもうれしい

入社時、技術的に進歩の余地が大いにある燃料電池の研究開発に携わってみたいとアピールし、希望通りの配属となりましたが、実際に研究開発に取り組んでみると苦労の連続です。自分なりに「こうすれば電池の性能が上がるのではないか」と仮説を立て、時間をかけて実験してみたものの、望んでいたデータが得られず、落ち込むことも多々あります。実験する前にいかに精度の高い仮説を立てられるかが重要であり、多方面から最新の情報を収集しては、知恵を絞って新たなアプローチを考えています。難しい課題のため、事前に予測した結果が試験で得られた時は本当にうれしいですし、ゴールに向けて少しずつ前に進んでいくことに対してやりがいを感じています。

燃料電池は、今後も技術開発が発展していく分野なので、私のような若手にも大いにチャンスがあります。また、自分が考えた計画を上司はノーと言わず肯定的なアドバイスで応じてくれます。若いうちから責任を与えてもらえ、自分自身の考えをもとに仕事を進められます。これはスズキでキャリアを積む魅力だと思います。

走る+付加価値こそ、これからのクルマ
魅力あるクルマを創りたい

当面の目標は、私が開発に関わった燃料電池を載せた自動車を公道で走らせることです。そして、将来的にはこの燃料電池を核にして、スズキらしい、今までにないカテゴリーのクルマを世の中に送り出したいと思っています。

近年、災害時に単なる輸送手段としてではなく、非常電源として、自動車が活用されている光景を目にする機会が増えています。このように燃料電池を複合的に利用できるような仕組みを設計し、未来のスタンダードとなる付加価値を見出し、人々の生活に役に立つようなクルマを作りたいと思っています。

スズキはチャレンジ精神豊かな企業であり、競合他社とは違うフィールドで独創的なクルマづくりに挑戦していこうという気概に満ちています。私がスズキを志望した時に抱いた「まだ世の中にないクルマを作りたい」という想いを、自ら開発した燃料電池を通して、これから叶えていきたいと思っています。

オフはスズキの愛車で撮影旅行

カメラが趣味で、休日には愛車のスイフトスポーツに乗ってドライブに出かけ、風景などを撮影して、SNSにアップしています。また、体を動かすことも好きで、ランニングでリフレッシュしたり、自転車のツーリングに出かけたりしています。社内にもランニング好きな人が多く、近々、上司と一緒にマラソン大会に出場する予定です。上司や先輩方はみなさんフランクで、職場の雰囲気もとても良いです。

※部署名、内容はインタビュー当時のものです。

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