設計(四輪ボディー)荒木 政輝
2016年度入社/情報工学部出身
生活に密着している小型車や軽自動車。もともと、自動車製品に関わりたいという思いがありました。そうなると、やはりスズキです。買い物にも使える『ワゴンR』や趣味にも活かせる『ジムニー』など、会社の意図がそのまま体現されているクルマを世の中に出すことができそうな予感があって入社に至りました。
今年で入社6年目になり、四輪ボディー設計部の第一設計グループで普通自動車と軽自動車の設計に携わっています。2~3年目までは細かなパーツに限られましたが、最近は外装にも関わる部品も担当。構想をポンチ絵で表現し部品のいたるところを2Dの断面にした後、CADで3Dを製作します。こういう段階を踏んでモノを創り上げる工程が好きなので、今の仕事はとてもやりがいを感じます。
就職活動をしているとき、先輩から「スズキは若手でもやらせてくれる仕事が多くて、それだけ活躍できる分野も多い」という話を聞きました。そのときは話半分で聞いていましたが、実際に働いてみるとまさにそのとおり。5年目で外観設計などの重要な工程に携わることができていて、他社に入社した知人曰く「そのキャリアでパーツをまるごと設計させてもらえるのは非常に珍しい」というケースを実践しています。
しかも、スズキにはコミュニケーションの垣根を感じることはありません。他の方もおっしゃっているかもしれませんが、お客様に喜んでもらえるクルマを創り上げるために同じマインドで動いていて、上司や先輩、他部署のスタッフと話すときも下手なプライドの高さや障壁の厚さにぶつかったことはないのが実情です。
入社したばかりのころは、「製品は自分が引いた図面どおりに完成する」と考えていました。それを正してくれたのが上司です。「造り方や使い方にはバラツキがあって、モノは簡単に完成しない。そこを考慮して設計すべき」。経験値と視野の広さで語られた一言が、モノづくりには懐の広さと深さが欠かせないことを教えてくれ、現在までの仕事に大いに役立ち続けています。
こうした上司や先輩たちがいるということは、若手にとって魅力であると同時に大きな財産だと思います。私が現在、四輪ボディー設計部のなかで自動車開発の上流工程と関わる仕事ができているのも、周囲の人たちにいつもサポートしてもらっているおかげです。社員のやる気を第一に考え、その働きを常に正当に評価してくれるこのスタンスは、かなり魅力的です。
これまで3車種の設計を経験しました。他社と比較すると、このキャリアにしては多いほうだと聞きますが、すべてがスピーディーに済んだというわけではありません。クルマは部品の数がとても多いので、慎重な設計が不可欠です。しかし、慣れないころはひとつの作業に集中しすぎて周辺部品を考慮せずに設計してしまったことも少なくありません。
今後は、やはり好きなクルマのデザインに関わる領域で貢献したいですね。スズキの一員であると同時に「日常生活に密着しているクルマ」を製造するスズキのファンでもあるわけですから、その名に恥じることなく大学で学んだ力学をさらに活かして「使いやすさが輝くクルマ」を提案し続けていきたいと思います。
スズキには私と同じ九州からの出身者が多く、オフもそういう人とともに主にスポーツやアウトドアを楽しんでいます。ある地方から他の地域に就職した人はやはり同郷の者と親しくなりやすいし、コミュニケーションも活発になります。こういう時間を活かして他部署の方と仲良くなると、仕事の場面でもコミュニケーションが図りやすくなります。垣根を超える秘訣かもしれません。
※部署名、内容はインタビュー当時のものです。