スズキ株式会社

RECRUITING

Job Introduction仕事紹介

写真:吉岡 悠弥

設計・実験

より良いフィーリングを、
より理論的に追及していく

実験(二輪エンジン)吉岡 悠弥

2013年度入社/電気・電子系学部出身

自分の想いをライダーに伝える

私はバイクのエンジンのFI(フューエルインジェクション)マッチング業務を担当しています。FIマッチングとは、ECM(ENGINE CONTROL MODULE)と呼ばれるエンジン制御コンピューターに組み込まれるプログラムソフトを作り上げることです。1000ページ以上もある制御仕様書を基に、燃料噴射時間や点火時期といったエンジンの燃焼を制御するパラメータをセッティングし、排ガス規制のクリアと乗り味の良さの両立を目指しています。常に最適な燃焼を実現するには、非常に多くの複雑なパラメータをあらゆる状況に応じて設定する必要があります。「こういう制御があったらもっと良くなるのに」という時には、制御仕様を自ら考案し盛り込むこともあります。

FIマッチングと聞くと、完成されたエンジンに対して調整をするようなイメージを持たれるかもしれませんが、それだけではありません。車両をトータルに見渡しながら、性能を高めるためのアイデアを設計者に提案する事も大切な仕事の一つです。

また、バイクはその性格上ドライバビリティ(運転のし易さ)が重要視され、FIマッチングは製品そのもののキャラクターや評価に直結します。私が担当する機種は海外をターゲットとしており、欧州やアメリカ等で現地適合テストを行います。時にはテストコースを自ら走行し、フィーリングを確認することもあります。また、テストライダーの要求するフィーリングを実現するため、何度も試行錯誤を繰り返します。それだけに担当モデルが高い評価を受けた時は大きな喜びを感じます。こうした経験から、エンジニアとしての成長につながっていると実感しています。

これからも実験を通して様々な経験を積み、より良いフィーリングを実現していきたいと考えています。

トライ&エラーから学んだこと

学生時代、「レーダ画像解析処理による渡り鳥の生態調査」というテーマで研究をしていました。レーダ画像を解析するためのプログラムを作製し、ひたすら画像を解析処理し、評価するという地道な作業を行っていました。
最初は解析がうまくいかずトライ&エラーの繰り返しでした。失敗しては新たなアイデアを模索しトライする、このプロセスは自分にとって大きな経験になりました。

より良い製品を生み出すためには、失敗をいかに次へフィードバックできるかが重要であると考えます。
試行錯誤を繰り返し、より良い解決方法を模索する経験は、現在の業務においても役立っていると実感しています。

バイクが作りたくて

学生時代からメーカーに就職しバイクの開発に携わりたいと思っていました。就職活動中にリクルーターの方から「スズキは若いうちから仕事を任される社風」であると聞き、スズキならば自分のやりたいことができるのではないかと考えて、志望しました。

エンジンに関しては全く素人だった私ですが、コツコツと経験を積み重ね、入社3年目には機種担当を任されるまでになりました。開発中は苦労も多かったのですが、完成した時の達成感は格別でした。

「走り」をとことん追求する

エンジン性能を極めることはもちろんですが、環境性能にも配慮する必要があります。排気ガスの規制は年々厳しくなっており、対応していくためにはマッチング手法のアップグレードや新技術の開発にも積極的に取り組んでいかなければなりません。

エンジンはFIマッチングによってまだまだ高い性能を引き出せる可能性があります。そこに私の仕事の魅力があります。

馬力やスピードもバイクの重要な要素ですが、ダイレクトなレスポンスやアクセル、ブレーキ、ハンドリングに対してニュートラルな反応を実現し、ライダーのアドレナリンを掻き立て、乗るたびに楽しさが増すようなエンジンを開発することが私の夢です。

私たちが作り込むエンジン性能はお客様が直接体感するフィーリングに直結します。多くのお客様に乗っていただいて、“誰が乗っても最高のパフォーマンスを発揮できる”と言っていただけるバイクを作りたいと思います。

今後は様々な仕事を通して、幅広い知識と開発スキルを身に着け、FIのエンジニアとして、お客様の期待を越える「走り」を追求していきます。

リフレッシュのつもりが…

休日は会社の同期を誘ってドライブへ出かけたりしてリフレッシュしています。目的地を決めてドライブするのもいいですが、行ったことがない場所まで気ままにクルマを走らせるのも楽しいものです。浜松は山と海が近く、ドライブやツーリングには最適な環境にあると言えます。

私はオフの日も仕事を完全に忘れることができないで、ドライブ中にすれ違うクルマやバイクを見て、「あのクルマはどんなFIマッチングをしているのだろう…」とか「クルマの技術がバイクにも使えないだろうか…」などと考えてしまいます。しかし、会社と異なる環境だからこそ、自由なアイデアが生まれることがあります。

※部署名、内容はインタビュー当時のものです。

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