設計(四輪エンジン)山本 拓
2013年度入社/理工学研究科機械工学専攻出身
『アルトエコ』私をスズキへと導いたのがこの自動車です。ちょうど私が就職活動を行っていたころ発売され、徹底した低燃費化技術が社会で高い評価を巻き起こしました。軽くてコンパクトで燃費が良くて環境にやさしい。私はこのスズキ独自の技術に強く惹かれ入社を決めました。
入社後から現在まで、四輪エンジン設計部で働いています。最初は燃料タンク周りの設計グループに所属し、タンクの形状設計やそのタンクを搭載した車両による走行テストなどを担当しました。その後、現在の先行開発グループに配属になりました。
先行開発の業務は、まだ世の中に出ていない次世代のエンジンを開発することです。多様な側面からのアプローチが必要ですが、なかでも重要視されるのが「燃費」。世界の燃費規制は年々ハードルが高くなっていて、この動向に対応するエンジンを開発することが私のミッションです。先行開発グループの中で私は冷却水の機能部分を担当し、エンジンの最適な冷却による燃費向上に取り組んでいます。2020年にヨーロッパで販売された『イグニス』や『スイフト』などのエンジンに、自身が担当したエンジンが搭載されています。
スズキに入社して感じたのが、社内にはなんでも相談しやすい雰囲気が漂っていて、いつでも気軽に話しかけられるということです。部署内でいえばチーム間での垣根はなく、仕事が非常にスムーズに進められます。まさに「一つの目標に向かって一丸となっている」という雰囲気が漂っています。
燃料タンク設計からエンジン開発へ異動したときも、エンジンに関しては素人同然だった私を、上司や先輩の皆さんがエンジンに関しての知識を一から丁寧に教えてくれました。おかげでいまでは、「この形状を変えれば、機能がこのような感じで向上するのでは」というように予測をしながら開発ができるようになりました。
コミュニケーションのとりやすさは、部内だけではありません。開発前に行う解析業務などでは他部署とのつながりも密になりますし、走行テストでは実験担当者との交流も進み、ネットワークを深めていくことができています。
エンジンの技術は日々進化していて「これを導入すれば燃費は向上する」というものを常に模索しています。なかでも、もっとも有益な情報となるのがサプライヤーからの情報です。たとえば、ハイブリット技術もそうですし、新しい素材や機構など各方面からの新しい情報の入手も仕事の一部です。
今後はもっと多くの知見を身に着け、エンジン全体を理解し、「エンジンのことならなんでもわかる」といえるくらいの力を吸収していきたいと考えています。そして「これが世界ナンバーワン」と自負できるエンジンを開発してみたいと思っています。
高い目標に対してチーム一丸となってチャレンジできる。スズキは恵まれた環境で自分を成長させてくれる企業です。
休日はもっぱらサッカーの観戦です。地元プロサッカーチームのサポーターとしてホーム観戦はもちろん、アウェー戦にも北海道から九州まで各地に赴いて応援しています。幼いころに母親がスタジアムに連れて行ってくれたのがきっかけで、そのころから興味をもっていました。ただ、毎週のように熱狂的に応援するようになったのはスズキに入社してからです。スタジアムが勤務先から近くなったので足を運びやすくなり、チームへの愛情も一段と深まっています。
※部署名、内容はインタビュー当時のものです。